激しいリードサウンド
IbanezのTS系オーバードライブで激しいリードサウンドを取るのであれば、TS-808やTS-9より「TS-9DX」「TS-808DX」が望ましいだろう。TS-9、TS-808でドライブ感を表現さすのであれば、アンプのトレブルを9時程度にしてミドルとベースが3時程度にした方がミドルを増しながらもナチュラル感の中に激しさがある。
TS-808の場合は、歪みを3時~4時でトーンは9時~10時程度、レベルは12時前後にする。TS-9であればドライブは最大にして、トーンは9時~12時の間、レベルは3時位にすると、激しいサウンドに近くなる。しかし、ハードロックなどのリフやソロを弾くのであれば、これだけでは物足りないと感じる人もいる。歪みの粒は少ない方が良いと考えなるのなら「ターボチューブスクリーマー」を選択する方が望ましい。なぜなら、激しい歪みではあるがディストーションほど粒はないので、太く激しさが増すイメージだと連想出来る。「TS-808DX」ならブースターのペダルもあるので太く倍音が出来る。また、「TS-9DX」はHOT、TURBOのモードがつまみにあるので、太くするだけならHOTで激しさを増したいならTURBOを選び太い歪みでロックサウンドを追求し易くなる。通常のチューブスクリーマー、オーバードライブで激しいサウンドを追求するというのは難しいが、アンプの設定で太く表現出来ると言うことと、ターボチューブスクリーマーで歪みの深さと太さをコントロール出来るのは便利で、TS系の中でどれか一つは手にしたいペダルだ。
TS系のペダルでクランチサウンドは求めるのであれば、使用するギターとアンプの組み合わせにもよる。レスポールの場合は重たい分、ミドルも強いのでトーンをフルに近い状態にする方が綺麗なクランチサウンドになる。ストラトキャスター、テレキャスターであれば木材にもよるが、トーン調整は10時~12時程度で十分である。もし、これらのギターがメイプル指板であるなら高域が強くジャキジャキ感があるギターなので、10時~11時で十分である。アンプのチョイスだが、ジャズコーラスよりもマーシャルやVOXやマッチレスなどが無難である。ジャズコーラスはエフェクターの音を綺麗に通してくれるアンプであるが、個人的にチューブスクリーマーをメインに使用するのは扱い易いとは言えない。マーシャルを使うのであれば、JCM800でゲインを低くしてボリュームを高くする。TS系はミドルがあるペダルなので、アンプのミドルは12時までにして、トレブルはミドルより高くする方が望ましい。そして、チューズスクリーマーのドライブを好みに調整しながらクランチサウンドが現れるに近くなる。ドライブを高めにしてギターのボリュームで歪みをコントロールしながらピッキングの強弱で表現する使い方もある。
ナチュラルな歪みサウンド
チューブスクリーマー(TS-9)は、とてもナチュラルな歪みとミドルを持ったペダルである。普通のオーバードライブは歪みのつまみを上げると激しさを増すが、TS-9は一般的なオーバードライブとは違い薄さとナチュラルな歪みの味付けである。
ダーティーな使い方を好む人には、物足りなさを感じるが、ドライブ感を足す時などに活躍してくれる。なぜなら、ナチュラル感とミドルを持っているので、歪ませている時にTS-9を使えばドライブ感を増すこととボリュームを増す使い方が出来る。
TS-9は多くのファンを持ち支持されロングセラーとなったが、製造終了となったが、復刻版が発売されるようになり新たにロングセラーを記録したオーバードライブであると同時にオリジナル版と復刻版の大差はない。
このナチュラルな歪みを好みチューブアンプを通してTS-9をリードで使用するギタリストも多くいる。更に、ターボ・チューブスクリーマー(TS-9DX)は、歪みの深さを調整出来るつまみがあるので、通常のTS-9の音からミドルをブーストされる「HOT」から強力な歪みをプラスされる「TURBO」が存在する。TS-808にも「TS-808DX」がありオリジナルの回路をそのままのオーバードライブと、ブースターのペダルの2種類がありブーストの調整が可能で、便利なオーバードライブである。ナチュラル差だけを求めるならTS-9、もう少し激しさを求めるならTS-9DXやTS-808DXが望ましいだろう。
完全私的な335の使用方法
ギブソンの335は、個人的に好きなギターでマーシャルのJCM900をメインにして、VOXのAC30、フェンダーのツインリバーブなどをサブにしていました。直アンで歪ませて使っていましたが、エフェクターを通してサウンドメイクをする時は、ディレイとブースターとワウを置いています。
はじめに、アンプ(JCM900)のつまみをトレブルは9時、ミドルは11時、ベースは12時、プレゼンターは8時にしながら、エフェクターのメインの歪みはTS系を避けていた。エッジ効いているギターとは言え、ハムバッカーが搭載されているので、出来るだけミドルが強く出るエフェクターは避けてアンプの歪みをリードにすることもあったが、クリーンサウンドもと欲を出すとTS系以外で粒が少なくミドルが効いてないオーバードライブは何があるか考えブルースドライブ―をチョイスした。ドライブ感も少ないペダルなので、ハムバッカーには良いと思えたからである。レベルとトーンは12時でドライブは10時程度に設定しエッジが効いたクランチサウンドになり切れ味の良いカッティングサウンドにもなったと言える。マイルドな歪みにしたい時はブルースドライバーのトーンをカットするか、歪みをカットすることをした。それかアンプのトレブル、ミドル、ベースのつまみを全て12時にして、プレゼンターは3時にして音色を微妙に変化させる方法を取っていた。基本的にエッジの効いたクランチかクリーンの音色しか出さないが、マイルドで温か味のある歪みを好んだのはES-335が初めてである。
335ならではの特徴
ギブソンのES-335は1958年に生産され、太いネックとピックアップはPAF(リア、フロント共に)、ピックガードはロングガードで、内部はセンターブロックになっていることは有名である。カラーはチェリー、サンバーストなどよく見るが、今回のAll Goldは非常に珍しいセミアコである。近年、カスタムショップからバーストバッカー搭載のセミアコがリリースされていることも多く、最初からハムバッカーが搭載されている物であれば、ヒストリックコレクションの扱いのような値段になってしまうこともあるで、ES-335を選ぶのは難しいかもしれない。でも、ES-335の物は良い物であるので、一本持っていても損はないと思われる。(HR/HM主体者は省く)ホローボディーなので、ハウリングも起こりやすいが、センターブロック・ポジションになっているので、フルアコほど酷いハウリングは起こることはなく、多少の強く歪ませても対応は出来るギターである。もし、どうしてもES-335で激しいサウンドが欲しいのであれば、ノイズサプレッサーを使って対処するのも良いだろう。
ボディーの構造で、激しい歪みには弱いが、クランチでロックンロールを演奏することやポップなサウンドを作ることは問題なく行える。更に、ジャズ/ブルースではヒットするギターなので、スローハンドな単音弾きやコードを鳴らすのと同時にメロディーを弾くことには使えるギターでもある。例えば、E9とAm7でコードプレイを行う時、ギターの5フレット全体の音を鳴らして6フレット、7フレットではメロディーを弾いている状態を作るなどのプレイは、ファルコン等のフルアコではフィットする。しかし、ハイポジションでは無理なので、ES-335のソリッドな部分を活かしながら高域のコードラインを鳴らし易くなっている。その分、単音弾きの引き出しも増えるので、ブルースのセッションで鳴らせる音とフレーズも増えることになる。All Goldのこのセミアコで、このようなことが出来ればステージで通常のセミアコプレイヤーより目立ち格好良く映るだろう。