ツインペダルのオーバードライブ
Rage eはVEMURAMによるツインペダル式のブースター付きオーバードライブです。
JCM2000のようなサウンドで、ゲインの幅が広くクランチからハードゲインサウンドを得ることが出来ます。クランチ程度に歪ませブースタースイッチをオンにするのも良いですし、ハイゲインに歪ませた状態で、ブースタースイッチをオンにしてより深いゲインを入れることが可能です。
Rage eのサウンドですが、Karenにブースターを付けた感じに思えるかもしれませんでしたが、実際に鳴らしてみるとKarenよりもゲインの幅が広くトーンコントロールの効きも良いペダルに仕上がっていると思えます。
ブースター付きのオーバードライブになりますので
他のオーバードライブをRage eの左側に置いて鳴らしてみると
プリアンプのような反応はするけど
ブースタースイッチをオンにしても
何も反応がありません。
VEMURAMのJan Rayも同じように試してみましたが、これもダメでした。同じVEMURAMだから問題なくいけると思ったのは、大きな間違いだったみたいです。ブースター付きのオーバードライブは、無駄に歪みを増やすことはNGだったことに気付かされました。
中途半端なチューブアンプを買うよりもRage eを買った方が良い選択だと思っています。
Rage eを使ってサウンドメイク(JC-120)
Rage eはマーシャルJCM2000のようなドライブ感が演出可能なオーバードライブということもあり、ローランドのJC-120でもチューブアンプのような歪みを得ることが出来ます。
グランジ系のように荒々しいサウンドをRage eで作るのは勿体無い、金の無駄と思う人もいるかもしれませんが、JC-120でグランジ系をやるなら綺麗なドライブ感が出て、フランジャー等を見事な音色になっていきます。
Rage eとJC-120でグランジ系をやるならボリュームとゲインはフルにして、トーンは10時から12時の間が良いでしょう。もし、トーンが12時のままが良いと思うのであれば、BOSSのグラフックイコライザーでミドルの周波数を上げてから強調したい部分でオンにするなどの方法もありますが、ブースター付きなので、そこまでしなくても良いかもしれません。
スタンダードなロックサウンドを作りたいのであれば
Rage eのつまみ全て12時のままで、ギターソロや曲のサビの部分だけブースターをオンにしても良いでしょう。
シンプルなロックンロールをやりたいのであれば、ゲインを下げてボリュームで持ち上げトーンは12時~3時の間で様子を見て作るのもいいと思います。ハムバッカー搭載のギターなら最初から3時、シングルコイル搭載のギターなら12時から音を聞いてみて、トーンの調整を行うことがお勧めです。
Rage eを使ってサウンドメイク(チューブアンプ)
Rage eとチューブアンプを使ってみました。
マーシャルシリーズは避けて
VOX、Fenderのチューブアンプで
Rage eを通しましたが違和感無く使えました。
VOXはAC30でしたが、クリーンの状態でつまみは全て12時
Rage eのつまみも全て12時のままで鳴らすと
スタンダードなロックサウンドでAC30がマーシャルになった等の感じもしませんでした。どちらかと言うとゲインをもう少し下げても良いと思えるほどのUKサウンドだと思います。
Fenderはツインリバーブを使用してみました。
こちらのアンプもクリーンの状態でつまみは全て5でRage eのつまみも全て12時のままで鳴らすとFender系の上にマーシャルのチャンネルが増えたと言うよりもスタンダードロックだと思いますが、レスポールタイプの場合はミドルを3にしても良いと思えます。
ツインリバーブの
トレブルを5、ミドルを3、ベースが5の状態にして
足元のRage eのつまみはボリューム2時、ゲイン9時、トーン12時の状態で
鳴らすクランチサウンドはJan Rayまでとは言えませんが
歯切れの良いオーバードライブと思えます。
まとめ
JCM2000のようなドライブ感を持つVEMURAMのRage eは、ゲインの幅が広くブースター付きのオーバードライブです。ゲインをフルにした時がJCM2000で、ゲインを12時より前にするとビンテージ感あるマーシャルサウンドが演出されるアンプライクなペダルとなっています。
このオーバードライブだけで色々な使い方が出来るので、オーバードライブはこれだけあれば良いと思うプレイヤーもいると思います。Rage eはゲインの幅が広いですが、Jan Rayのような灰汁を感じさせないサウンド、 Shanks 4Kのような荒々しいサウンドを演出することは出来ませんが、オールラウンド使えるオーバードライブです。
ストラトタイプシリーズ
1993年にリリースされたVanzandtのギターですが、
ストラトタイプ、テレキャスタイプ、ジャズマスタータイプがあります。
国産ビンテージと言われるほどで、完成度がとてもフェンダー系のギターですが、フェンダーとは違う音色と思わされます。
アッシュボディー、メイプルネック、TRUE VINTAGE ピックアップが搭載されているSTV-R1は音の跳ね返りが良くネックを握った時、フェンダーネックとは違う感触です。フェダーのVシェイプネックという感触ではなくVanzandtが木材を削りだして加工したメイプルネックということが実際に握って音を出すと伝わってきます。
アルダーボディー、ローズ指板のストラトタイプは3本あり、それぞれ搭載されているピックアップが違うタイプの物になります。
STV-R2はBLUESピックアップが搭載されていますが、ビンテージピックアップと比べると粘り強いミッドレンジを強調したシングルコイルサウンドです。ボリュームコントロールで調整しながらピッキングのニュアンス等を調節してもいいかもしれません。
STV-R3はアルダーボディー、ローズ指板、TRUE VINTAGE ピックアップが搭載されています。
R1にもこのピックアップは搭載されていますが
TRUE VINTAGE ピックアップは、5.8Ωでビンテージストラトキャスターサウンドを忠実に再現しています。
ブリッジ側だけBLUESピックアップにして
ネックとセンターはTRUE VINTAGE ピックアップのままにしておくのもいいかもしれません。
ロック色が強い人の場合、メイプル指板は避けて、ローズ指板のストラトにして、ブルージーなフレーズを好む人は、メイプル指板のストラトタイプにBLUESピックアップという組み合わせも良いと思います。
テレキャスタイプ
TRV-C90は、Vanzandtオリジナルのピックアップが搭載されているタイプで、通常のテレキャスタイプよりもメロウなトーンが特徴と言えます。P-90風のサウンドですが、テレキャスタイプに搭載されたピックアップですので、高域の鳴りと音の跳ね返りはレスポールタイプに搭載されているP-90とは違ったサウンドだと言えます。
このテレキャスタイプのリアとフロントのハーフトーンは、とても素晴らしく(主観的に)チューブアンプをクランチに歪ませカッティングプレイをするとバランスが取れた歯切れの良いサウンドを演出することが出来ます。また、チューブアンプを完全クリーンな状態にさせてTS-9などのミドルがキツイオーバードライブを間にして、エフェクターのトーンをフルにしてからオンにするとTS系サウンドを感じながらドライなクランチサウンドが演出することが可能です。
ケンタウルス系オーバードライブの場合は
ボリュームとトレブルが12時
ゲインを2時程度にしてからチューブアンプと組み合わせ
TRV-C90で鳴らすと歯切れの良いサウンドになります。
マーシャル等のチューブアンプで、このギターをプレイすることがお勧めですが、自宅だとチューブアンプは難しいので、その場合はエフェクターで補うことが良いです。
このテレキャスタイプがチューブアンプで作ったドライな歪み系サウンドが欲しい方は、ベムラム社のジャンレイが良いと思われます。ガレアでも良いと思いますが、ジャンレイは、灰汁を感じないので、音の艶などを考えるとジャンレイがお勧めです。
ジャズマスタータイプ
Vanzandtのジャズマスタータイプのプリセットスイッチの代わりにホーネット・スイッチが付けられています。これはいかなるポジションからでもシリーズ接続(=二つのシングルコイルを直列につなぐ疑似ハムバッカー)にアクセスし、疑似ハムバッカー時に有効なボリュームとトーンを実装しています。それ以外は、フェンダーのジャズマスターと同じです。
ジャズマスターは癖が強いサウンドなので
賛否両論がはっきりしているギターですが
私は大好物です。
とくにセンターにした時に出るあの独特な音色が最高に好きで、個人的に行うカッティングプレイに適していますし、リアで歪ませた時の音色は太くてローが出る感じが好きです。グランジギタリストが持つイメージが強いですが
別にグランジでなくても他のジャンルでも幅広く使えるギターだと思います。
Vanzandtのジャズマスタータイプの場合はホーネット・スイッチがあるので、フェンダー社とは違い幅広いサウンドを実現することが可能です。
RATとジャズマスターの組み合わせは
とても個性的なので一度試してみても良いかもしれません!
まとめ
Vanzandt シリーズのストラトタイプ、テレキャスタイプ、ジャズマスタータイプですが、どれもフェンダーとは違う完成度の高さです。
ストラトタイプはピックアップを交換しながら自分が求める音色を追うことも楽しみであると思いますし、テレキャスタイプのTRV-C90はレスポールタイプに搭載されたシングルコイルとは違う鳴りで素晴らしく、ジャズマスタータイプはホーネット・スイッチにより擬似ハムバッカーが出来るので、幅広いジャンルに適したギターです。
オルドサウンドのピックアップ。
これこそが
ダンカンが再現した
本当のヴィンテージサウンドの
作品と思います。
ソープバーシリーズでは、
受注生産で
オールドの
52年のゴールドトップ、
59年のES-330の
ピックアップを再現したもので、
アルニコ2の
マグネットを使用しています。
ソープバーシリーズで、
最も懐かしい
ピックアップが
オリジナルの
レスポールカスタムに
マウントされていた
通称「アルニコⅤ」と言われる
ピックアップが、
セイモア・ダンカンの
カスタムショップで
完全に再現され、
独自の音色と
メロウなサウンドが楽しめます。
アルニコⅤは
完全受注生産になるので
注文してから
3~4ヶ月ほどの時間が
必要みたいです。
このピックアップは
ソープバーを好む人なら、
一度は憧れを持つはずです。
テレキャスターの
AQシリーズは
50年代に
タイプスリップするほどの自信作らしく
AQ2シリーズは
60年代の
テキャスターの
ローズ指板との組み合わせを
意識したようなサウンドらしく
ローズ指板の
テレキャスターに
搭載すると
ベストだと思います。
ジャズマスターは
60年代物が多く出回っています。
その中で50年物の
タイプの音を
再現したい人のために
AQ-JMシリーズがあります。
このジャズマスターの
ピックアップも
完全受注生産で、
甘いサウンドが
豊かなトーンを再現した
ヴィンテージ感溢れる
ピックアップになります。
近年物のギターだけど、
新のヴィンテージサウンドを
追求したいのであれば
AQシリーズが良いでしょう。
アンプ
エフェクターの
選択も大事ですが、
エレキギターの音で
一番
大事なのは
心臓部のピックアップになります。
ESPと契約している
プロミュージシャンの楽器には、
ほとんどダンカンのピックアップが
マウントされています。
まず
ナビゲーターシリーズの楽器は
全てダンカンの
ピックアップが
マウントされています。
アーティストでは、
KEN YOKOYAMAの
ナビゲーターのレスポールタイプと
六助シリーズの
ブリッジ側にSH-4が搭載されています。
リアしか使わない
彼のこだわりかもしれません。
ちなみにKEN YOKOYAMAは
現在
GRETSCHから
シグネチャーモデルが出ていますが、
GRETSCHのギターでもリアしか使わないみたいです。
Charのモデルは、
SP90シリーズや
SHR-1などが
マウントされております。
ヘビメタギタリストの
日本人の代表的な
ANCHANGの
(私の世代)
ANCHANG STARと
神風ギターには、
ネック側に
SH-8n
ブリッジ側には
SH-12がマウントされていて
高見沢俊彦の
ANGEL ClassicⅤには
SH-2nと
SH-14がマウントされています。
海外のギタリストの
スラッシュや
イングヴェイマルムスティーンの
ギターにも
ダンカンの
ピックアップが
マウントされているものがあります。
V系バンドの
LUNA SEAの
Jのベースにマウントされている
ピックアップは
SJB-1シリーズのピックアップで、
ラルクの
tetsuyaの使用する
ベースにはESPのオリジナルのピックアップですが、
廉価版のエドワーズでは
ダンカンのピックアップが
搭載されています。
ESPのギターには
ダンカンがマウントされている物が多いですが、
他社と契約している
凛として時雨の
TKの
シェクター製
テレキャスターの
ブリッジ側の
ピックアップは
ダンカンですし、
他にも
ダンカンに交換して
使用しているミュージシャンは多くいます。
ヴィンテージ風のピックアップから
カスタムされたピックアップまで幅広くあります。
クリーントーンで鳴らしたいなら、
ヴィンテージ風のピックアップが良いですし
パワーを望むのであれば、
高出力の物が良いでしょう。
パワーが有り過ぎる
ハムバッカーが良いのであれば、
Black Winterが良いかもしれません。
これは、デスメタルやグライングコアなどの
強烈なジャンルに適したピックアップです。
あまりに強烈過ぎて、
これらのジャンルでしか使うことは
出来ないかもしれません。
なぜなら、ナチュラルな歪みと言われる、
ヴィバーチェやチューブスクリーマーを
単体で歪ませて
鳴らしてもガンガンに歪みますし、
クランチのサウンドでもうるさいとしか言えません。
それがBlack Winterの
長所であり魅力でもあります。
これで歪ませるなら
オーバードライブで十分と思います。
ディストーションなら
粒が多いので汚い音になるので、
軽く歪ませるだけで良いと思います。
でも、攻撃的なサウンドを求める人は
荒々しいとか音の周波数を気にすることなく
このピックアップでガンガンに歪ませるでしょう。
リア、フロントと販売されていますので、
デスメタルやハードコアより
激しくなったコアをやりたいなら、
お勧め出来ます。
しかし、シングル、ハム問わず、
落ち着いたピックアップが
マウントされた
ギターを持つのが条件とも言えるでしょう。
私は、
ここ10年以上
シングルコイルでプレイしているせいか、
このピックアップを扱えません。