HR/HMにも対応出来るストラトキャスター
クラプトンモデルに搭載されているビンテージノイズレスはアルニコ2を使用し、ストラトに搭載出来るシングルコイルの中でもクリアでパワーがあるピックアップになっている。これよりハイゲインなノイズレスピックアップは「ホットノイズレス」でマグネットは、セラミックを使用しジェフ・ベックのストラトキャスターに搭載されている。マーシャルのJCM2000や5150などの真空管アンプとビンテージノイズレスを搭載したクラプトンモデルを組み合わせて激しいサウンドを作れば、ハムバッキングとは違った歪みが生まれ、もっと音圧を加えたいのであれば、ミッドブーストを使用しながら調整していくことで、HR/HMにも対応出来る。JCM2000や5150などのアンプの歪みだけでなく真空管アンプをクリーンにして歪み系エフェクターを使用するのなら、太くて厚い歪みのエフェクターを置いて空間系などは好みで置けば良い。ネックがソフトVシェイプになっているので速弾きもし易い。例えば、クラプトンモデルにミッドブーストがあるからと入ってもハードコアなどの激しいサウンドを演奏するのは厳しいと思う人もいるかもしれないが、バランスが取れたギターなので、ほぼオールラウンドに近い対応が出来る。
旧型のレースセンサーとの違い
旧型のクラプトンモデルはレースセンサーというピックアップが搭載されていたが、10年以上前からビンテージノイズレスになりレースセンサーの方が良かったと言う人も少なくないので、クラプトンモデルを買ってピックアップをレースセンサーに交換する人もいる。レースセンサーは数種類ありクラプトンが使用していたのは、レースセンサーのホワイトカバーのゴールドで、ゴールド以外にもレースセンサーはレッド、シルバー、ブルーがある。ゴールドは低出力で高域が強く低域が弱いクリーンなシングルコイルである。シルバーはジェフ・ベックが使っていたことでも有名でありゴールドよりは出力がやや高くミドルが目立つが、ゴールドと同じでフロント、センター、リアとどこに搭載しても違和感がないレースセンサーであるがフロントに置く方が無難と一般的に言われている。ブルーはレッドとシルバーの中間と言った感じである。低音ノイズとアタック感を抑え出力も高くセンター向きとされている。レッドはレースセンサーの中でも最もパワーがあるピックアップで、ハムバッカー同様に歪みリア向きのものとされている。もし、HR/HMをストラトキャスターとレースセンサーの組み合わせで演奏したいのであれば、レッドをフロントとリアに搭載し、センターはゴールドかシルバーを搭載するのが良いだろう。レースセンサーは他にもエメラルド、バーガンディ、パープルなど数種類がありブラックカバーのタイプもある。
クリーンサウンドから激しいサウンドまで可能
クラプトンファン以外にも人気が高いストラトキャスターである。出力が高いビンテージノイズレスとミッドブーストを搭載しているので、クリーンサウンドでのブルース・スケールやミッドブースト使用で音圧を加えることも可能。ノイズレスピックアップが搭載されていることでミッドブーストを使用してもノイズはカットされ綺麗な歪みで演奏するが出来るストラトキャスターである。通常の歪みで更に歪みを加えたい時やギターソロの時にミッドブーストを使用することも出来るので、足元にブースターは必要ないかもしれない。ボディーはアルダーでネック、指板はメイプルの22フレットのソフトVシェイプでありピックガードは1ピースである。そして、ビンテージノイズレス(シングルコイル)をフロント、センター、リアに搭載しコントロールは1ボリューム、TBX、ミッドブースターである。カラーはBlack、Olympic White、Pewter、Torino Redがありポリウレタン塗装になっている。クラプトン自身がアームを使用しないため、ブロックされているが、スプリングを減らし、フローティングさせれば通常のストラトキャスター同様のアーミングプレイが可能になる。通常のストラトキャスターと比べるとコントロールは違うし、ラッカー塗装でないことも珍しいがクラプトン仕様にカスタムされたストラトキャスターになっている。
オールラウンド可能なオーバードライブ
結論から言うと持っていて損はないオーバードライブです。
Leqtique RedemptionistはShun Nokina Designとても活動しているShun Nokinaが手頃な価格で抑えつつパーツ類には圧倒的なこだわりを見せるという、非常に困難なことを実現したオーバードライブであり、SNDのRedemptionistをLeqtiqueのRedemptionistとして発売されました。
Leqtique とSNDのRedemptionistをそれぞれ比較したことがありますが、それほど大差を感じませんでした。どちらかというとLeqtiqueのRedemptionistの方がローカットの効きが強いと思いますし、ミドルがあっさりしていて癖がないオーバードライブと感じました。しかし、癖がないためマエストーソのような太いサウンド、9/9のようなハイゲインサウンドを演出することは出来ませんが、オールラウンド対応出来るペダルだと言えますので、演奏するジャンルに迷った時に頼りになるオーバードライブなので持っていて損はありません。
ローカットの使い方が最大のスパイス
トレブルコントロールの左に小さいコントロールがありますが
それがRedemptionistのローカットコントロールで
ローカットコントロールを右に回すとローがカットされていきます。
Redemptionistのコントロールを全てセンターにすると
癖がないスタンダードなドライブ感が鳴り
ローカットコントロールとトレブルをセンターのまま
ボリュームがセンターでゲインが7時~8時に設定
するとクリーンブースターになります。
この状態でローカットコントロールを左に回すかトレブルを下げるかのどちらかで太い音が出ます。
ローカットコントロールを完全オフの状態だと低音がウザイほど鳴ります・・・
マニアックな海外のロックバンドが好きな人が好きそうな音だと思いました。
逆にローカットを完全オンにするとスッキリとして癖がない音だと感じました。個人的にローカットを完全オンにした方が好きですし、ローカットを左に回すことはないと思いますが、ハードロック等を演奏する機会があったとしてメインの歪みがRedemptionistの場合は、コントロールを全てセンターにしてから歪みのキャラクターをどうするか考えると思います。
煌めきを出すことが可能なオーバードライブ
Redemptionistのコントロールは
ボリューム、ローカット、トレブル、ゲインです。
ローカットを完全にオンにしたらケンタウルス系オーバードライブと同じかもしれないと思いRedemptionistとケンタウルス系オーバードライブを比較してみました。
ケンタウルス系オーバードライブはローゲインでつまみにあるゲインが12時のままでもローゲインのままですが
Redemptionistはゲインが12時で十分に歪み
ケンタウルス系のゲインを最大にした時の歪みと似たような音に感じました。
ゲインの幅はレッドの方が広い。だから、レッドでケンタウルス系オーバードライブを作ってやろうと思い。
煌めきと艶があってナチュラルに歪むようにしたいと思った私は
Redemptionistのローカット完全オンでボリューム3時、ゲイン9時、トレブル12時にしてケンタウルス系オーバードライブのつまみがオール12時の状態で聞き比べてみましたが、横にあるケンタウルス系オーバードライブの方が太い音で、レッドは歯切れが良くフロントピックアップにしてカッティングする音に適していると感じました。ここで、ローカットを2時程度にしてケンタウルス系オーバードライブと聞き比べてみると少し近くなった感じがしたので、レッドでもオーバードライブの王様と言われるケンタウルスのクローンの音を作ることが可能と言い切れます。
まとめ
レクティークのレッドは、非常に完成度が高いオーバードライブで、値段もリーズナブルで学生も購入し易いです。最近は、リーズナブルで完成度の高いエフェクターが多くリリースされていますが、癖がなく使い易い音が欲しいと思えばレクティークのレッドはお勧め出来ます。逆にマニアックな洋楽が好きな人はローカットコントロールをオフにして使っていいと思います。
ローカットコントロールをどう使うかで、レッドのキャラクターを変化させることが出来るので、それを楽しみながら表現していくのも良いと思います。
TS10の遺伝子を持つMaestro Antique Revised
LeqtiqueのMaestro Antique Revisedは
もう生産終了しているオーバードライブです。
Maestro Antique Revisedは
IBANEZのTS10のクローンペダルで、TS9と少し違ったドライブ感を演出することが可能です。ブライアン・セッツァーが過去にTS10を2台使ってバッキングサウンドとギターソロを弾く用に使っていましたので、TS10のクローンとされるMaestro Antique Revisedだと、その音色を演出することが実現出来ます。
現在、TS10は製造されていないので、高値で売買されているためMaestro Antique Revisedを入手する方が、値段的にも音的にも得だと思っています。
このオーバードライブを2台使うプレイではなくTS9をブースターにしてMaestro Antique Revisedをリードで使うという方法も良いと思います。
クリーンブースターからディストーションまで可能なMaestoso
TS系ペダルでありながらTS系を感じさせないMaestosoは
クリーンブースター~ディストーションサウンドまでを演出することが可能。
クリーンブースターだと見事に音量がアップされ
全てのコントロールをセンターの状態ではTS系らしさが出ています。
ゲインをフルにしてトーンを3時程度にするとディストーションサウンドになります。
Maestosoが奏でるディストーションサウンドは
マーシャルが激しく歪んだ様なサウンドにも聞こえアンプライクな歪みにもなり
トーンをフルにしてゲインを10時程度、ボリューム3時にすると見事なクランチサウンドを演出してくれます。
ローエンドなペダルでもあり、ミドルがしっかりしているので、ハードロックに向いていますが、それを利用してミッドレンジが強いクランチサウンドを作りバッキングプレイを行うのも良いでしょう。また、このミッドレンジが強いクランチサウンドの状態のまま、プリアンプとしても最適ですが、トーンとドライブを上げ過ぎるとハウリングが起こり得る可能性があるので、そこは注意が必要です。
音の太さがしっかりしているので
歪みも十分に演出することが可能ですし
演奏する楽曲のジャンルに
よってコントロールの調整を行えば多彩に
使えるオーバードライブと言えます。
Leqtique Maestosoを使ってサウンドメイク
去年の2月頃Maestosoを購入しましたが、ボードの中で活躍したペダルでした。
使用していたギターは
57年のストラトキャスターとP-90搭載のレスポール。
アンプはVOXのAC30とマーシャルのJCM800でした。
57年のストラトキャスターとJCM800の間に
Maestosoを置いてコントロールはボリューム12時、トーン12時、ゲイン3時
JCM800はクリーンの状態でつまみは全て12時
太いロックサウンドが鳴り
次にアンプをクランチ程度に歪ませ
Maestosoのコントロールはボリューム12時、ローン10時、ゲイン12時にしてプリアンプのように使用しましたが、ちゃんと持ち上げてくれると印象でした。
57年のストラトキャスターはメイプル指板で高域が強いためTS系エフェクターの力は必要になる場合が自分の中で、多かったですが今までのTS系の中で一番扱い易いオーバードライブペダルだと思います。
P-90搭載のレスポールタイプとAC30で
Maestosoのボリューム2時、トーンはフル、ゲインは9時程度にして
AC30はクリーンの状態でつまみは12時のまま
このセッティングで
Maestosoをオンにしてリア、センター、フロントと順番に鳴らし
聞き比べてみましたが、リアだと音抜けが行くセンターはミドル感が出ているけど
歯切れの良いオーバードライブサウンドと言えます。フロントは音を太くするや強調したい時に使える印象でした。
MaestosoをJC-120で鳴らしてみるとどうなるのか気になり
歪みが深い状態でMaestosoとJC-120を組み合わせて
音を聞くとチューブアンプが歪んだような激しいサウンドのような
迫力がありました。
まとめ
TS系オーバードライブでありながらレンジの広く多彩に使えます。
TS系は苦手という人がMaestosoを鳴らすと「本当にTSと系?」と思ってしまうほど、完成度が高く幅広いジャンルで活躍してくれるオーバードライブです。
TS10の遺伝子を持つMaestro Antique RevisedをブースターにMaestosoをリードで使うという選択も良いと思いますし、逆の使い方や本家のTS系とMaestosoをミックスさせながらのプレイスタイルも良いと思います。