カジノのメリット・デメリット
メリットは低コストの価格からフルアコが購入出来ると言うことと、ハイポジションの低音弦、高音弦が弾き易いということがすぐに出る。エリートシリーズや限定生産シリーズなら高級感もあるし、音も良いフルアコを所持している気分にさせられるし、エリートシリーズは実際に綺麗な音色である。エリートシリーズは純正のギブソンのピックアップが搭載しているということもあり、別のタイプに交換する必要はないと思えるシングルコイルの音色を楽しめることが出来る。デメリットは、ハウリングを抑える構造になっているセンターブロックを採用していないので、歪ませすぎるとハウリングは避けられないということと、低コストのカジノは良いギターとは言えない。少しランクが上がった中国・韓国製のカジノでもギブソンのP-90が搭載されたモデルもあるが、木材や加工が寺田楽器で製造されたカジノとは比べ物にならないので、良いカジノを手に入れるなら日本製のモデルが良いだろう。エリーティストカジノは復刻版ではあるが、木材や加工などの技術はしっかりしているのでポリエステル塗装が嫌いでならなければ、個人的に購入を考えても良いと思える。フルアコの入門機として低コストのカジノを購入するというのも良いし、ES-330みたいな音色が欲しいのであれば、エリーティストカジノからが良いだろう。
エリーティスト65以外のCasino
この65Casino以外のモデルの上になるのがエリートシリーズである。エリーティストシリーズの前に流通した物の復刻版であり、日本限定のモデルでラッカー塗装に仕上がっているがヘッドの角度などは忠実ではないが、ラッカー塗装なので鳴りは良くなっている。通常のレギュラーカジノ中国、韓国での製造で純正のギブソンのピックアップが搭載されたものではなく、エピフォンオリジナルのP-90でありポリエステル塗装仕様であり低コストである。中国、韓国で製造されたカジノでビグスビーが搭載されたリミテッド・カジノ・ウイズ・ビグスビーというカジノもあり、ジョージ・ハリスン所有のカジノと同じタイプの仕様のモデルもあり、価格は8万円前後するほどのランクである。61カジノ・50thアニバーサリーは中国製で、ポリエステル塗装の仕様であるがチューニングの安定性を高めるため改良されたモデルであり、黒いプラスチック・カバーの純正のギブソンのP-90が搭載されているなど他にも改良されたフルアコである。そして、世界1961本の限定生産であったことから話題が出た。世界限定生産で有名なカジノは、「ジョン・レノン・カジノ」でこのカジノは世界1965本の限定生産であった。ジョン・レノンが使用していたカジノのレプリカで、メリカ製名義であったが日本製のボディー、ネックなどの木材をアメリカのギブソン工場に送りギブソンのパーツで製造されたカジノである。カジノでも低コスト、エリートシリーズ、限定生産モデルと多くリリースされているので、一度は楽器店で音を出して気に入れば購入を考えて良い物があるだろう。
ストレスが感じないフルアコ
フルアコと言えば、ハイポジションが弾き辛いイメージがある。しかし、CasinoはES-330と同じ型になっていることから高音弦、低音弦のハイポジションも弾き易くなっているので、表現の幅が広くプレイすることが出来るフルアコである。よく目にするフルアコの低音弦は12フレットからのハイポジションが弾き辛いと言うより、ほぼ弾けない構造である。高音弦も1、2弦の17フレット程度まで押さえ難い。それもストラップを低い位置にしてやっとこのフレットに指が届く感じにあるが、身長が低い人や指が短い人には辛いギターであるが、CasinoなどのESシリーズのフルアコ、セミアコはハイポジションが押さえ易いことが有難い。フルアコのサウンドを活かしながら、ハイポジションを鳴らしながら高音弦、低音弦を組み合わせフレーズが弾くことも可能ということもあり、自分自身の表現したい幅が広がるだろう。更にビグスビーのトレモロアームを搭載すれば、もっと表現の幅が広がりジャム・セッションの場でも多彩にフレーズを演出することが可能なフルアコである。ちなみに、ビグスビーのトレモロアームを搭載することでハウリングが起きた場合に、トレモロアームで弦に触れないままアームを使うとハウリングが揺れるような音になることもある。
高音のクランチサウンドが魅力
P-90が搭載されているのでクランチサウンドでロックンロール、ブルース、ジャズには適したフルアコである。ハウリングは抑えるように製造されているが、センターブロックがないのは、キツイものがあるためディストーションをフルにしたらハウリングは有り得る。Casinoで激しいサウンドで演奏するHR/HMやハードコア、デスメタル等は避けた方が良いと思えし、実際にCasinoでそれらのジャンルを演奏した人を見たことがない。シングルコイルが搭載されているフルアコなので、クリーントーンを使いながらのコード弾きや単音弾きも良いが、軽く歪ませながらクランチサウンドに適したロックを演奏する選択肢もあるのがフルアコの魅力である。例えば、アンプ直のみならゲインを10時までにしてトレブル、ミドル、ベースのつまみはバランスが取れたセッティングが望ましいだろう。オーバードライブ、ディストーションを通してサウンドメイクをするのであれば、TS系のオーバードライブの場合は出来るだけトーンを3時~フルに近い状態にしてからレベルとゲインの調整をすることが良いと思える。もし、トーンを高くするのが嫌いなのであればアンプのトレブルを高くし、ミドルを12時より右にするのは避けて調整をする方が良いだろう。それ以外の歪み系エフェクターを使用するならトーンや歪みとのバランスなどと相談しながらサウンドメイクをし、自分に適したロックやブルースなどのフレーズをプレイすることがCasinoで作るクランチサウンドの魅力である。更に、製造されている数は少ないがミニ・ハムバッカーが搭載されたモデルもあるので、もう少し歪みや太い音が欲しいのであればミニハム型のCasinoが良いだろう。
ES-330の遺伝子を持ったフルアコ
Epiphoneと言えば、韓国や中国で製造されているイメージが多い。実際に中国、韓国で製造されているCasinoもあり搭載されているピックアップは純正のギブソンではないし、木材も良い物ではない。
中国製、韓国製のCasinoのメリットは低価格でフルアコを購入することが出来るということである。これは、グレッチの廉価版のエレマチシリーズと同じ内容にもなる。日本製のCasinoは、寺田楽器で製造され純正のギブソンのP-90を搭載していることと内部の構造などの製造技術も高いため20万円前後する価格である。ギブソンのES-330は、今はカスタムショップのみになるため高額な値段がするが、その代わり寺田楽器で製造されたCasinoは330の日本製と言って良いだろう。ちなみに、エリーティスト65カジノはポリエステル塗装であるが、エリートシリーズの65カジノはラッカー塗装となっている。
ヘッドのロゴは「Epiphone」であるが、問題はそこではなく「どこの工場で作られたのか」「木材や構造がしっかりした物か」ということが重要である。
日本製のCasinoは大量生産ではなく、クラフトマンがしっかりと木材の加工からピックアップを取り付けていることと、寺田楽器はグレッチのフルアコも製造しているので、国産のCasinoは安心感が持てるフルアコである。また、トップボディーはメイプルを使用し、ハウリングを抑えるため5プライ構造を取っているので、ディストーションサウンドにも使えるフルアコである。